クラフトビールの魅力とは 五感で味わうその魅力をご紹介します

水とレシピ

最近話題のクラフトビールですが、普通に売られている大手メーカーのビールと何が違うのでしょう?どんな良さがあるのでしょうか?
ここではクラフトビール大好き、その虜になった筆者が、クラフトビールの魅力をご紹介します。

クラフトビールとは

クラフトビールとは、小規模ブルワリーで作られる、個性的なビールのこと。 大手メーカーの飲みやすいビールに比べて、味、香り、のど越しなど、製造したブルワリーならではのこだわりと個性にありふれたビールです。
原料は、各醸造所こだわりの麦やホップ、酵母など。中には、ハーブや柑橘果汁、米を使ったものもあり、複雑で個性的な味と香りが楽しめます。

クラフトビールの起源

クラフトビールの起源はアメリカにあります。

1960年代、アメリカのビール市場はライトなラガービール一辺倒。その市場に風穴をあけるべく立ち上がった醸造家。大手メーカーの画一化された味とは一線を引く、伝統的で味わい深いビールを作るべく独自のブルワリーを誕生させました。
さらに1970年代、自家醸造が解禁されたことで、次々と小規模ブルワリーが誕生。これらの生み出す個性的なビールが愛好家たちの心をつかみ、大きく広がっていったのです。

基本のビアスタイル

ビールのスタイルは大きく分けて2種類あります。

*ラガー
下面発酵と呼ばれる醸造法で作られるスタイルで、穏やかな味とすっきりした香りが特徴。
ラガー酵母を使用し、5℃前後で7~9日間かけてゆっくりと発酵させます。
大手メーカのビールは衛生管理のしやすさから、このスタイルがほとんどです。

*エール
上面発酵と呼ばれる醸造法で作られるスタイルで、華やかな香りと深い味わいが特徴。
エール酵母を使用し、15~20℃前後で3~4日間の短い期間で発酵させます。
クラフトビールと呼ばれるビールのほとんどは、こちらのスタイルを採用しています。

沢山あるビアスタイル

基本のビアスタイルは2種類ですが、その下には沢山のビアスタイルが存在します。
特にエールビールはスタイルが豊富。

*ラガー  → ピルスナー
*エール  → ペールエール / IPA(インディアンペールエール)/ ヴァイツェン / セゾン 等
   
味わいもそれぞれ違います。

クラフトビールの魅力とは

ビール好き達を虜にするクラフトビール。では、その魅力を見ていきましょう。

ビジュアルの魅力

 個性的な色合い

クラフトビールの色は実に様々。グラスに注ぐと個性豊かな色合いを愉しむことができます。原材料やその配合、酵母などが作り出す色合いは実に彩豊か。
ご紹介した写真は、ごく一部ですが、微妙な色合いの違いが素敵ですね。
飲む前に色を愛でる。ビールがよりおいしく感じます。味への想像も膨らみますね。

 楽しい缶デザイン

上の写真でもお気づきかと思いますが、缶や瓶のデザインが実に個性豊か。お店の棚から選ぶとき、どれにしようかわくわくしますね。
味を想像しながら。色を想像しながら。選ぶ楽しみ、デザインを愛でながら飲む楽しみが広がります。

香りの魅力

クラフトビールの魅力のひとつに、個性豊かな香りがあります。 上面発酵のエールビールでは、特にその華やかで豊かな香りが楽しめます。
原料のホップや麦、更にハーブや柑橘などを加えている場合もあり、それらが織りなす香りは複雑で風味豊か。ホップの華やかな香りから、柑橘やハーブの爽やかさ。焦がし麦の重厚さ。ワインのような奥深さ。
ジョッキでごくごくいけるビールもいいけど、香りを楽しみながらグラスでゆっくり飲むビールもまた格別。 ゆったりした時間が流れます。

味の魅力

クラフトビールを口に含むと、実に個性豊かな味に出会えます。
原材料の麦、ホップ。その種類、配合、熱処理の仕方で味が大きく変化します。
苦み、酸味、甘味。そしてワイン等と同じくどっしりしたボディから軽く爽やかなボディまで。
どうしてこんなにも違うのかと驚嘆するほどそれぞれが個性的です。

また、飲み始めから終わりまで、変化し続ける味も見逃せません。
飲み始めは軽く感じたのに思いのほか苦みが後を引く。または、飲み始め苦みが多いのに、後味は軽くて爽やかなど、想像を超えた味の波状攻撃。最初から最後まで退屈しません。

さらに、豊かな香りとのコラボレーションも楽しみのひとつです。苦みがきいたビールに爽やかな香り。もしくはライトな飲み口に芳醇な香り。そんなミスマッチへの驚きも楽しみのひとつ。
味に驚き、香りに驚き、さらにビールが進む。ビールの中に沢山の要素が詰まっています。

クラフトビールは五感を刺激してくれる

味、香り、色、缶デザイン、さらにのど越し。クラフトビールは五感を楽しませてくれるビールです。
お店の棚から選ぶときは、まるでガチャポンを回すようなわくわく感があります。

お味が個性的だけに、中には自分の好みに合わないものに当たることも。
それもガチャを1回まわしただけと思えば、なんだか楽しくなりますね。

クラフトビールの楽しみ方

グラスに注いで飲もう

きれいな色合いのビールたち。缶からごくごくはもったいない。
グラスに注いで色を愛でてあげてください。

ゆっくり味わおう

クラフトビールのビアスタイルは多種多様。使用する酵母、原材料によって味が大きく変わります。

特に上面発酵のエールビールは実に香り豊か。香りと味のコラボレーションもビールの魅力のひとつです。ゆっくり飲むことで、ビールの味の変化、後味、香りとのコラボレーションが楽しめます。また、ゆっくり飲むとビールの温度をが変化して、それによってまた味わいが変わることも。

是非お好みのビール、お好みの温度を見つけてみてください。

お料理とのペアリングを楽しもう

ビールはやはりお料理と共に味わいたいもの。
お料理がビールの味を引き立たせてくれます。そして味のしっかりしたお料理をおすすめします。

サラダであればシーザーサラダやコブサラダ。
お刺身よりもカルパッチョや薬味たっぷりのたたき。ガーリックシュリンプ。
唐揚げ、ヤンニョムチキン,油淋鶏。
ハンバーグやビーフシチュー。

季節によって組み合わせを変えて楽しみたいですね。

まとめ

クラフトビールは宝石箱。選ぶ時はガチャポンを回すようなわくわく感があります。

時には好みに合わないビールに当たることもありますが、それもまた楽しい。自分好みのビールに出会ったときの喜びが広がります。
ビールの中に色々な要素が詰まっていて、五感をを刺激してくれるのがクラフトビールではないでしょうか。