マイナ保険証の運用が始まってもうすぐ1年が経ちますね。
2024年12月からは、新規の保険証が発行されなくなり、患者側だけでなく医療機関も対応に追われています。
私は毎日病院の受付に立っていますが、マイナ保険証の利用について不安の声や、間違った情報をよく耳にします。
そこで今日は医療事務の立場から、マイナ保険証への疑問や不安にお答えしたいと思います。
この記事を読めば、マイナ保険証への誤解や疑問が解決しますよ。
マイナ保険証 どんな情報が入っているの?

マイナ保険証には、どんな情報が入っているのでしょうか?
カードリーダーで情報を読み込むと、病院側ではどんなことが分かるのでしょう?

マイナ保険証を読み込むと、病院では次のようなことが分かります
- 住所・氏名・生年月日
- 保険証の資格・限度額
- お薬の内容
- 特定健診の結果
住所・氏名・生年月日
基本的には、健康保険組合で登録したものが入ってきます。
国保の方は市役所で登録した情報、社保の方は保険者で登録した情報になります。
保険証の資格・限度額
住所の場合、単身赴任などで現住所と住民票がちがう場合は、健保に登録した情報が優先されます。
保険証の記号と番号、そして限度額が読み込まれます。
限度額とは、窓口支払いの上限額のこと。
健康保険では、収入に応じて病院窓口で支払う上限額が、ひと月にいくらまでと決まっています。
例えば、年収370万円以下の人なら1か月57,600円まで、370万円~770万円までなら1か月80,100円+(医療費-267,000円)X1%といった具合です。
マイナ保険証を使えば、この限度額が自動的に読み込まれるので、自分で病院に申請する必要はありません。
上限額に達したら、自動的に支払いが支払いがストップするので便利ですよね。
ですが、病院に収入が分かってしまうなどの心配はいりませんよ。
病院で分かるのは、あくまでも限度額の目安となる程度。
ひとりひとりの詳しい収入までは分かりませんので、安心してくださいね。
お薬の内容
過去に処方されたお薬の内容が読み込まれます。
お薬の内容はリアルタイムで入ってくるわけではなく、1か月~2か月ほど前のものが読み込まれます。
直近で処方されたものは入ってこないので、おくすり手帳は持参した方が良いですね。
特定健診の結果
特定健診とは、40歳から74歳までの国保加入者が受ける健康診断のこと。
社保の加入者は対象外です。
国保に加入していれば、それぞれの市町村から案内が送られてきます。
マイナにはこの健診の結果が入っています。
マイナ保険証 こんな勘違いありませんか?

巷ではマイナ保険証について、色々な情報が飛び交っていますよね。
毎日受付に立っていると、「それちょっと違うかも」という勘違いに出会うことがあります。
私が良く出会う勘違いは、以下の3つ。

医療事務員がちょっと違うなと思う、勘違い
- マイナ保険証で受付できる
- マイナ保険証を使えばお薬手帳はいらない
- マイナ保険証の提示は月1回でOK
これらは間違いではないのですが、病院によって対応が分かれるところでもあります。
どういうことか、解説していきますね。
マイナ保険証で受付できる?
マイナ保険証で受付できるかどうかは、病院が使っているシステムによって違います。
システムによっては、別途受付が必要だったり、患者さんが申告しないとマイナ保険証を読み込んだことすら分からなかったりします。
私が働いている医療機関では、読んだかどうかは患者さんに教えてもらうまで分からないので、
「マイナ保険証、読み込んでください」とお願いして
「もうやったよ!」と叱られることも度々。
ですが、マイナ保険証で受付が完了するクリニックもあります。
本当にシステムによってちがうので、かかるときは窓口で聞いてみて下さいね。
マイナ保険証があればおくすり手帳はいらない?
国はマイナカードと電子カルテや電子処方箋を紐づけしようとしています。
これができれば、どの医療機関でも患者さんのお薬や検査の情報が共有できるようになりますが、今のところまだまだの状態。
現在、マイナカードで閲覧できるお薬の内容は、1か月~2か月前のものになります。
最新の情報は入っていないので、おくすり手帳は持参した方がいいですね。
マイナ保険証の提示は月1回でOK?
これも、医療機関によって対応が違います。
多くの医療機関では、保険証の確認は毎月1回ではないでしょうか?
マイナ保険証に関しては、保険証に準じて月1回読み込めばOKとしいう医療機関と、毎回読み込みをお願いする医療機関があります。
マイナ保険証の情報は、患者さんがカードリーダーを通してから24時間に限りアクセス可能。
病院側でうっかりシステムに取り込み忘れると、情報は消えてしまいます。
それを防ぐことと、常に最新の情報にアクセスできるよう、毎回読み込みをお願いする医療機関があります。
マイナ保険証 小さな疑問にお答えします

ここでは、私が患者さんによく聞かれる疑問をまとめてみました。
小さな疑問ですが、医療事務の立場からお答えしていきたいと思いす。

医療事務の立場から、こんな疑問にお答えします
- マイナ保険証を失くしたらどうする?
- 「資格確認書」ってなに?「資格のお知らせ」とちがうの?
- 保険証が変わったらどうする?
- マイナンバーカードには有効期限がある?
マイナ保険証を失くしたらどうする?
マイナ保険証を失くしたら、保険で病院にかかれなくなります。
ですが、お子さんが小さかったり、治療中でお薬が欠かせない場合などは困りますよね。
そこで、マイナンバーカードが再交付されるまでの暫定的な保険証として、資格確認書を発行してもらいましょう。
自分が加入している、健保組合に連絡すれば発行してもらえます。
資格確認書の発行には、お金がかかる組合ありますので、ご自身の健保組合によく聞いてみて下さいね。
因みに、マイナンバーカードの再交付には1,000円ほどの費用がかかるそうです。
資格確認書ってなに?資格のお知らせとちがうの?
先ほど、マイナ保険証を失くしたら資格確認書を発行してもらうという、というお話をしましたね。
そこで資格確認書について、少し詳しくご説明したいと思います。
資格確認書とは、マイナンバーカードを持っていない人や、失くしてしまった人に発行される、保険証の代わりとなる書類です。
加入している健保から発行されるもので、マイナンバーカードを持っている人には発行されません。
ですが、「うちはマイナンバーカードを持っているけど、保険証の番号を書いたカードも届いてるよ?」という人いませんか?
それはおそらく「資格のお知らせ」です。
「資格のお知らせ」は、「資格確認書」とちがい、保険証の代わりにはなりません。
「資格のお知らせ」とは、
「この人はうちの健保資格を持ってますよ。詳しくはマイナ保険証を読み取ってくださいね。」
というお知らせにすぎないので、保険証として使うことはできないんです。
「資格のお知らせ」は、健保によって様式も様々。
形式が決まっていないのが現状です。
「資格確認書」と「資格のお知らせ」は役割がちがうので、ご注意くださいね。
保険証が変わったらどうする?
就職や転職などで保険証が変わった場合は、自動的にマイナンバーカードに反映されます。
いちどマイナカードに保険証を紐づけていれば、再度紐づけする必要はありません。
ただし、切り替えには3~4日かかりますので、その間に病院にかかる時は自費になってしまいます。
いったん自費で支払って、保険証が反映されたら払い戻してもらいましょう。
マイナンバーカードには有効期限がある?
マイナンバーカードには、有効期限があります。
お手持ちのカードの表面に書いてあるので、確認してくださいね。
カードの有効期限が切れると、保険資格があっても読み込めなくなってしまいます。
期限が近くなったら、早めに更新してくださいね。
まとめ

ここまで、マイナ保険証の小さな疑問についてお答えしてきましたが、いかがでしたか?
以下に記事をまとめます。
- マイナ保険証で読み込まれる情報は以下の4つ
- 住所・氏名・生年月日
- 保険証の資格・限度額
- お薬の内容
- 特定健診の結果
- マイナ保険証の利用の仕方は病院によってちがう
- マイナ保険証を持っていてもおくすり手帳は持参した方が良い
- マイナ保険証を失くしたら、資格確認書を発行してもらおう
- 「資格確認書」と「資格のお知らせ」はちがう
- 保険証が変わったときは、自動的にマイナ保険証に反映される
- マイナンバーカードには有効期限がある
まだまだ、なじみの薄いマイナ保険証。
さらに、「資格確認書」やら「資格のお知らせ」やら、似たような書類がたくさんあって、よくわからないよ!という人も多いと思います。
ですが、それは医療機関も同じで、日々対応に追われているのが現状です。
マイナ保険証に関しては、医療機関によって対応もまちまちなので、まずは、おかかりの病院でよく聞いてくださいね。
医療事務員としては、早くマイナ保険証が定着して、皆さんが安心して使ってくださると良いと思いす。