みなさんこんにちは。医療事務歴15年の美月です。
突然ですが、病院でもらう紹介状と診断書、そのちがいをご存知ですか?
「紹介状」は病院同士の引継ぎ書。
そして、「診断書」は病気やケガを医師が証明する書類。
使う目的や、提出先が違います。
「学校や職場に提出するのは、診断書でいいんだっけ?」
「病院を変わるときは、どっちをもらうの?」と悩んだことが、ありませんか?
混同しがちな両者のちがい、知っておくと便利です。
紹介状は病院同士の業務連絡
けがや病気で、大きな病院に転院が必要、引越しなどで病院を変わりたい。
そんな時に出されるのが、紹介状です。
一般的には「紹介状」と言われていますが、中身は病院同士の業務連絡です。
紹介状の中身はデータがいっぱい
紹介状は、病院同士の業務連絡。
患者側から転院を希望したり、病院側から他の病院で治療した方が良いと判断したりした場合に渡されます。
書かれている内容は、患者さんの病気やけがの経過であったり、検査の結果、飲んでいるお薬、主治医の意見など。
そして、転院先の病院でどんな治療や検査を希望するのかなどが、詳しく書かれています。
紹介状には返事が返ってくる
紹介状を書いて他の病院に患者さんを送った場合、紹介先の病院からは必ずお返事が返ってきます。
お返事の内容は、「患者さんを確かに引き受けました」という簡単な連絡など。
そして、患者さんが転院先で受けた治療や、経過などが詳しく記したものもあります。
病院同士は、紹介状を通して、患者さんの治療に役立つ情報を交換をしています。
紹介状は開封厳禁!
病院から紹介状をもらった時は、何が書いてあるのか気になりますよね。
ですが、絶対開封してはいけません!
紹介状は、あくまでも病院同士の業務連絡書です。
開封してしまうと無効になってしまいますのでご注意ください。
なぜって、中身を改ざんされたりすると大変ですから。
どんなに気になっても、我慢!
未開封のまま、紹介先の病院に届けましょう。
紹介状の料金には健康保険が適用される
紹介状は、病院同士の業務連絡書ですので、料金には健康保険が適用されます。
保険点数は250点(2500円)ですので、自己負担3割の人で自己負担額は750円です。
診断書は病気やケガの証明書
先ほども申し上げましたが、診断書は医師が患者さんの病気やケガを証明する書類です。
診断書はどんな時に作ってもらう?
診断書は、学校や職場、保険会社などに病気やケガを証明するために作ります。
例えばケガで職場を欠勤する場合。
「いつケガをしたのか」「ケガの程度はどのくらいか」「回復の見込みはいつごろか」
といった内容が記入されます。
診断書はあくまでも、患者さんの希望で作られるもの。
診断書に書いて欲しい内容、必要な情報を医師にしっかり伝えましょう。
もし、必要な内容が入っていない場合は、修正を依頼しても差し支えありません。
また、職場や学校、保険会社など、提出先に決められた診断書の様式がある場合は、それに記入してもらうこともできます。
診断書は自分でチェック
紹介状とちがい、診断書は患者さんの希望で作成されるもの。
もちろん事実に基づいて作成されますが、証明して欲しい内容は患者さんによってちがいます。
ですので、診断書をもらったら、まずは自分でチェック。
欲しい情報がきちんと入っているかを確認してください。
病院では診断書を封筒の封を開けたまま渡したり、クリアファイルに入れて渡したりします。
これは、患者さん自身が中身をチェックしても良いからです。
また、保険金請求のため、保険会社に診断書を提出する場合。
こちらは、保険会社ごとに決められた様式がありますので、必ず確認してから病院に依頼しましょう。
様式を満たしていないと、保険会社から突き返されることもあります。
診断書をもらったら抜けている項目がないか、よく確認してくださいね。
診断書の値段は病院ごとにちがう
診断書は、患者さんの希望に応じて作成されるため、健康保険は適用されません。
値段は、各病院で自由に決めて良いことになっていますので、病院によって値段がちがいます。
余談ですが、私が働いた病院で一番高い診断書は12,000円。最安は3,000円でした。
まとめ
紹介状と診断書のちがい、お分かりいただけたでしょうか?
紹介状は病院同士の業務連絡。
健康保険が適用されます。
診断書は、患者さんの求めに応じて作成されるもので、内容は病気やケガの証明書。
健康保険は適用外です。
これで病院に書類を依頼する時、もう迷いませんね。